素形材産業はどんな産業？素形材産業分野の特定技能取得に必要な試験
日本では、多くの産業で人手不足に陥っており、素形材産業もその一つです。
人手不足の解決方法として、外国人採用を行う会社もでてきました。
ただし外国人が素形材産業の分野で働くには、特定技能を取得しないといけません。
この記事では、素形材残業とは何か？そして外国人が特定技能を取得するのに必要な試験は何かをご紹介します。
素形材産業とは？
素形材とは、金属やプラスチックなどの素材に熱や圧力を加えて、形を作った部品や部材です。
例えば、自動車であれば素形材は、鋳物、プレス品などです。
素形材を製造する産業が素形材産業です。
経済産業省の平成30年の工業統計表によると、素形材産業の従業員数は、全体で約18万人となっています。
素形材産業の現状と課題
素形材産業は、日本の少子高齢化により人手不足に陥っており、企業が安い労働力を海外に求めて海外紙進出したことにより、余計に人手不足が加速しています。
日本政府は、生産性向上や人材確保に取り組んでいますが、経済産業省によると向こう5年で約2万人の人手不足が発生すると見込まれています。
平成29年度の素形材産業の有効求人倍数は2.83倍です。
職種では、鋳物製造業が3.82倍、金属プレスが2.97倍、鍛造工が4.32倍となっています。
全職種では有効求人倍数が1.46倍であるために、比較すると大幅に倍率が高いです。
つまり、素形材産業では、三人分の求人を出しても一人しか応募がないという現状です。
特定技能とは？
2019年4月より新しい在留資格として、特定技能が導入されました。
日本で人手不足が深刻な十四の業種で、特定技能を取得した外国人の採用が可能となったのです。
素形材産業の人手不足を解消する方法として、外国人労働者を採用する動きもあります。
特定技能には1号と2号があります。
1号は特定産業分野である程度の知識や経験を持つ外国人向けの在留資格であり、職業訓練を必要とせず、すぐに業務に従事できる水準です。
日本語スキルがあるのはもちろん、その分野の知識や経験が必要です。
知識や経験を有していることを証明するために、仕事に関する試験に合格しないといけません。
特定技能1号の修了者向けに、次のステップとして特定技能2号が用意されています。
2021年段階で、建設業と造船、船用工業分野の2つで2号があります。
2号では対象となる分野で、熟練した技能を要しており、熟練技能を必要とする業務に従事できます。
対象分野は、今後増えていく予定です。
外国人が特定技能1号を取得する方法
素形材産業も特定技能の産業の一つであり、外国人が特定技能1号を取得すれば、素形材産業の会社で働けます。
特定技能1号取得は以下のどちらかで可能です。
・日本語の試験に合格し特定技能評価試験に合格する
・技能実習2号を修了する
日本語の試験に合格すれば、一定の日本語レベルを習得できるので日本で働くにも不自由しません。
試験は日本語能力試験JLPTのN4以上を取得するか、国際交流基金日本語基礎テストに合格します。
素形材産業の特定技能評価試験は、製造分野特定技能1号評価試験です。
学科と実技があり、東京や名古屋で試験が実施され、海外でも実施されています。
学科は100点満点中65点以上取得で合格、実技は100点満点中60点以上取得で合格です。
技能実習2号を修了したら、試験を受けずにそのまま特定技能1号に移行できます。
技能実習生として日本で一年間実習を行い、2年目以降も実習を続けるとなるときに2号移行試験に合格すれば2号となります。
特定技能1号外国人を雇うための条件
雇用する企業が、日本標準産業分類で分類されている産業に該当している必要があります。
該当分野で直近一年以内に、製造品の出荷などを行っていることが条件です。
外国人を雇用した後は、4ヶ月以内に製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会に加盟します。
そして、出入国在留管理庁へ以下の誓約書の提出も必要です。
特定技能1号を取得した外国人は日本で5年間働けますが、技能実習1号から3号まで合わせると合計10年働けます。
外国人をどのルートで雇用するかにもよりますが、一人当たり年間30～50万円かかります。
給与に関しては、雇用する日本人と同等以上です。
留学生は特定技能として日本で働くことはほとんど考えておらず、特定技能だと5年間しか働けないのがネックのようです。
海外から日本に来て技術習得したい方は、主に特定技能を取得します。
特定技能1号よりも技能実習2号の方がハードルが低いです。
海外で特定技能1号の試験はインドネシアでしか行われておらず、これも1号を取得するハードルを高くしています。
そのために特定技能の外国人を雇用するには、海外からのルートを確保する必要があります。
まとめ
素形材産業でも人手不足は深刻であり、解消方法として外国人の雇用があります。
雇用するとなれば、外国人は特定技能1号を取得しているか、または技能実習2号を取得している必要があります。
このどちらかを取得していれば、5年間雇用でき最長10年間雇用可能です。
まずは海外から日本にやってくる外国人の雇用ルートを確保しましょう。
特定技能登録支援機関ジーオ【登録支援機関番号 20登-005269】
